先日食べた中華は本格的過ぎて、僕には合わなかった。
味が濃い過ぎるし、油が凄くて。
中国は北と南のどっちに行けば、味はきつくなっていくのだろうと
考えながら、15年前のインド出張を思い出した。
初めはニューデリーだった、明るいレストランで食事を取り、
味もそんなにきつくなかった。
1週間程いて、チェンナイに移った。
ニューデリーから、かなり南下した場所だ。
飛行機を降り立って、外の湿度にまいった。
ニューデリーは連日気温が40度以上でも湿度がないので、
カラッとしていて過ごし易かったのだが、チェンナイは気温は
そうでもないのに、湿度がいつも90%近く、その割には雨が
降らなかった。
レストランに入ると、照明が大変暗い。
食事を口に付けると、香辛料の匂いがきついし、とにかく辛かった。
僕と一緒に行った、商社の人間が笑いながら教えてくれた。
南に行けば行くほど、湿度が高くなり、食料が腐り易くなるのだそう。
それで変色が分からないように、照明を暗くしたり、腐っているのが
ばれないように、味をきつくするのだそうだ。
その時、僕は初めての海外だった。
地球は広いなと思った。
次の日は下痢だった。
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