「プロレスの魅力って何ですか?」
たまにこういう質問を投げかけられます。
意外にこの質問に対する返答って、プロレス好きな人によって多種多様です。
僕の中でも数点挙げる事が出来ます。
その中でも今日は僕なりの魅力の一つと感じる、「プロレスはドラマ」という事について
書きたいと思います。
まずは下記の試合を観て下さい。
この試合は10年ぶりに古巣である全日に帰ってきた天龍源一郎選手が、10数年前に愛弟子
として可愛がった川田利明選手との3冠統一選手権を賭けた試合の映像です。
天龍と川田はかって日本プロレスマットに革命を起こした「天龍同盟」のメンバーです。
ここでのポイントは下記です。
①天龍は10年前に巻いていた3冠のベルトに返り咲く事が出来た。
②天龍は10年前に離れ離れになった愛弟子に負けなかった。
③川田は10年間離れ離れだった元師匠に自分の成長をぶつける事が出来た。
そういう10年間という年月を感じながらも、それを埋めあうかのような激しい戦い。
そうです、そこにドラマを感じる、男の背中に人生を見るのがプロレスの楽しみ方の
一側面です。
ただ、この試合のハイライトは最後にあります。
試合に勝って、10数年ぶりに3冠のベルトを手にした天龍は迷うことなく、かっての様に
UNのベルトを腰に巻き、勝ち名乗りを受けます。
3冠のベルトとは全日本プロレスのかってのBEST3のベルトである、インター、PWF、
そしてUNのベルトの集合体を指します。
その中のベルトの序列はインターが常に一番、そしてPWF、最後がUNでした。
でも、天龍に取って日本で最初に戴冠したベルトはこのUNのベルトなのです。
天龍に取って、青春の思い出がいっぱい詰まったUNのベルトを10年ぶりに腰に巻く事に
何のためらいもありませんでした。
それを観て、僕らファンはこう嬉しくなり、涙腺が緩むのです。
「ああ、天龍も色々あったけど、こうやってまたあの頃と変わらず、3冠とはいえUNを
巻いてくれるんだな、天龍は変わらないんだな」
プロレスというモノは長く見続ければ見続けるほど味が出ます。
他のプロスポーツと違い、選手寿命が長いのも要因かもしれません。
見続ける事で人間ドラマをレスラーの背中越しに感じます。
そこに我々プロレスファンは酔うのです。
プロレス万歳。
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