中学生の頃の担任の先生の思い出

 中学3年間、ずっと同じ先生が僕の担任だった。

当時僕は野球部で、その先生は野球部の顧問も務める先生だったので、四六時中一緒に
居るようなイメージだった。
先生は50手前ぐらいだったろうか、強面の先生で僕らが粗相をすると即ビンタだった。
あの頃は大人たちも非常に大らかで、僕が顔をはらして帰宅しても母親は「あんたが
悪いことするからやろ」といつも先生の肩をもっていた。
当時の僕は色々悪さをしたし、ガラが悪い地区だったので、他の同級生も色々問題を引き
起こしていた。
その度に僕らは先生に呼び出されて、ぶん殴られたり、怒鳴りつけられたりしていた。
僕らはそんな先生があまり好きではなかった。
先生からの呼び出しがある度に、憂鬱になっていた。
全ての非は自分たちにあるのに。
僕らの卒業まであと1か月となった時に、先生は倒れて入院してしまった。
僕らは先生が入院している病院が遠いのを良い事に、お見舞いにもいかないまま卒業して
しまった。
先生は卒業式にも出れなかった。
その後にあった同窓会などにも他の人気があった先生は呼ぶのに、その先生は誰も呼んだ
りしなかった。
でも今になって思うと、先生は僕達には非常に厳しかったように感じたが、外からの圧力
からは徹底してかばってくれた。
僕がやらかした事を全部内申書に書かれたら、間違いなく僕はその後の人生グチャグチャ
だったと思う。
同級生たちも然りだ。
見てくれは怖いけど、僕らを暖かく守ってくれた先生だったのだ。
口は悪く、一見取っつきにくいように見えるが、実は心が優しい人がいる。
逆に他人にイヤな事を言わずに親しみやすく見えるが、本音は冷たい人間もいる。
そういう事を見抜く術はいい加減に手に入れたいと思う。
遅ればせながら、先生にお会いして感謝の言葉を申し上げたい。
先生のお陰で何とか真っ当に生きていられる事のお礼をしたい。
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