僕に出来る事

 人を教育するなどおこがましい。

私は自分の事をそう思っている。

昔は人を育て上げるのが自分の職責である、そう考えていた。

常に部下がやる気がなかったり、曲がったりした時に、自己責任に思い悩んでいた。

「ダメな部下はダメな上司が作る」、そういう言葉に気が滅入る日も多々あった。

でも私にはそういう能力が無い事にやっと気づいた。

人を教育し、育てる能力の無さにだ。

僕に出来る事は範囲を決める事だけ。

その中でどうやっていけるかは、結局当人たち次第である。

範囲とは責任が伴うという事だ。

その中でいかに結果を出してもらうか。

ある意味、僕は傍観者なのかもしれない。

でも、僕にはもうその事しか出来ない。

僕は方向性を示し、その中で各々の分担を明確に決める。

後は僕の求めるレベルに達してもらえるかどうかだ。

その中でみんなが自分の自己達成意欲を高め、努力をし、喜びが見いだせるかどうかだ。

僕に出来る事はゴールの設定と目標の明確化だ。

後の手段や目的は各自で考えて実行してください。