USBメモリーを整理していたら、以前在籍していた会社の研修会で
僕が発表した文章が出てきました。
最後に僕なりの新しい展開の生み出し方についてここでは述べようと
思います。
僕は自分で新しい商品、商売、システム、やり方を思いついたり、
考え出したら、そこで多少の考察をして、即走り出します。
あまりその時点で他人に相談はしません。
自分が儲かると思えばいいわけですから、あまり他人の意見は意味を
成しません。
大切なのは自分がそれをやり遂げるか、ですから。
走りながら検証し、チェックし、修正を加えます。
やる前に考える時間をたくさん取りすぎると、ほかの人に先に抜かれ
て、そこで一生が終わってしまいます。
先ずはドロの橋かもしれない、木の今にも崩れ落ちそうな橋かもしれ
ない、それか、もしかしたら、石やコンクリートで出来た強固な橋
かもしれない。
ただそれは外からパッと見たのでは違いが分からない。
それでも僕は自分でいけそうだと思ったら、必ずまずは10分の1また
は5分の1まで駆け上がってみる。
そこで振り返ってどれぐらいの価値がある橋かを考える。
もちろんやっぱり崩れそうな橋もある。
その時は急いで駆け戻る。
たまに少しタイミングが遅くて、逃げ遅れて片足ぐらい落ちることも
あるけど、たいしたことじゃない。
その代わりちょっとやそっとじゃ崩れないと分かったら、即ダッシュ
で渡りきる体勢を取る。
必ず人より早くゲインを、利益を得ることが出来る。
そして新しいことをスタートさせるときは必ずまずは自分が率先して
陣頭指揮を執ってやります。
必ず自分がまず単身敵地に切り込んでいって、自陣の場所を確保
する。
そこで新しいことをやる決定をする。
そして出来るだけ思いっきりやる。
そして願わくばあまりパッとしない結果がでる。
でも明らかにその商売は将来性があると分かる。
そうなるとチャンスで次は実務が出来る人に任せる。
その実務担当者は先に色々な検証が出来ているので、うまいことやれ
る可能性が高い。
とにかく自分がやるのではなく、それを出来る人にどんどん任せるべ
きです。
自分は実務能力はないのですから。
しかし新しいやり方が浮かばないときもあります。
そういう時はどうするか?
新しいやり方が自分で思いつかない場合は、顧客からの新しい要望に
なんでも応えてみます。
いつもは自分の範疇から逸脱したものは仕事を断っていたかもしれな
いけど、まずは無理めでも引き受けてみる。
そしてそれを必ず商品の納品までこぎつける。
そのためにいままでの常識を全部ひっくり返して、新しい手法を
試す、それは仕入先、仕入れ方法、販路、流通経路などいろいろある
と思います。
並大抵の苦労では出来ないでしょう。
でもそれが出来たら新しいスキルが身についています。
まずは自分のもの凄く狭いキャパシティ、範疇を飛び出す勇気が必要
だと思います。
何でも出来ますよ、出来ないのは勇気がないからですよ。
うちの会社じゃとか、うちのブランドじゃできないとかは下らない、
狭い範疇でしかない。
何でも解決できないことはないと僕は思います。
こういうとあんたはブランドのMDだから好き放題できるんだという
人もいますけど、そうじゃないんです。
2年前韓国に出張してたころ、いつも営業会議では上席の方々に何の
ために行くんだとか、意味ないだろうとか言われていたんですから。
それはそれは無茶苦茶にいわれたものです。
それでもやっぱり韓国は押さえておいたら、そのうち会社にカネが返
せるぞと思っていたわけですから。
ちょっとやそっとの批判ぐらい反骨心で乗り切ってきたわけです
から。
なんでも大したことではないですよ、実際。
僕が学生のときは景気が良くて、学生というだけで商売になった
ので、学生広告代理店みたいなことをやってました。
毎日企画書をワープロで書いて、それを企業に持っていってたんです
が、その頃の先輩に「企画書屋じゃなくて、企画屋になれよ」と言
われました。
企画書を書いてそれで満足するんじゃなくて、その企画にクライアン
トを付けて、企画を現実にしてこそ一人前という意味だったんです
が、果たして少しはそうなれたのか、毎日考えます。
ただこの商売において大切なことは新しい商品を作り上げ、それを新
しい販路に乗せ、新しい運営方法、システムで販売戦略を立て、必ず
自分の力で売り切ることだと思います。
いくらいい商品があってもその商品を誰も知らなかったら決して売り
上げにはつながらない。
僕は5年間の大阪店の経験でそれを知りました。
あくまでも優れた商品と優れた販売プランが必要なんです。
というよりも商品と販売戦略がそこそこ、ほどほどであれば、十分売
上につながるということです。
ようはバランスですから。どちらかが極端であれば決して幸せな結果
にはなりません。
6年ほど前の文章ですから、青臭い書生の部分も感じますが、忘れていたことを
やらないとな、と思います。
あの頃の自分に怒られないように、常に全速力で行かなくてはなりません。