派遣労働について

派遣労働者の話題が、マスメディアで多く取り上げられている。
私の見解はこうだ。
あくまでも私達企業は、派遣労働者のみなさんに自社で働いてもらう場合、
その方と雇用関係にはない。
あるのはその方を雇用している派遣会社との契約関係だけである。
冷たい言い方をしているつもりはない。
至極冷静に客観的に述べている。
ゆえに昨今の騒動が今一理解できない。
企業に冷たいなどの批判が寄せられる現状が。
私は常々派遣労働に対して物凄く批判的だ。
派遣会社が仕事の価値を物凄く貶めていると思う。
派遣会社のせいで仕事を軽んじる若者が増えたと思う。
派遣会社は存在悪だと思う。
弊社でも一部、一時的に派遣労働者の方に働いてもらったことがある。
ただ本当に使いたくない。
私は何度もそういう派遣労働者の方と話をしている。
そこでいつも、なぜ派遣労働をするのかを問うと必ず「金」の話だ。
他の正規労働、正規バイトに比べ、時給などの割が良いそうだ。
私はいつもその時にこう話す。
確かに今の瞬間で言うと、生活は潤うかも知れないが、明日は分からない。
僕ら企業側から言わせると、企業の来年のスケジュールに正規雇用者は
きちんと組み込み、将来の絵を与えるが、派遣労働者の君たちのことは
何も考えていない。
目先の金にとらわれず、きちんと人生を見通して物事を考えなくては
ならない。
もちろん反対意見はある。
よく言われるのが、働きたくても仕事がない人はどうするんだ、という意見が多い。
この間麻生太郎首相が渋谷のハローワークで発言した内容が物議を醸した。
失業し、再就職の相談に来ていた若者に「今まで何してたんだ?
新しい仕事というのは『これがやりたい』と言わないと、
相談される方も『何かないですか』と言われても困る。
何がやりたいか目的意識をはっきり出すようにしないと、
就職というのは難しい。」と話しかけたところを
TBSのニュース番組で報道された。

これに対して失業者からは、「何でもいいから仕事がほしいという
のが普通のこと。首相がそういうことを言うのはどうかと思う」、
「職があれば良いというレベルです、私の場合は」、
「今の不況の中では仕事を選べないところもあるから」などの批判が
寄せられたそうだ。
麻生太郎は元経営者である。ゆえにこの場合の発言は至極まともだ。
正規雇用者はどんな努力をして、現在正規雇用者たるのかを
今一度確認する必要がある。
モラトリアムなどという言葉が一時流行ったが、私は理解しない。
全ては小さい頃より努力を重ね、周りが浮ついてる時でも、自らを
律し、鍛錬してきた者が、最後に果実を得るのは自然の習わしだ。
そういう本分さえも日本は忘れてしまったのだろうか。
よく批判の的にされる官僚だが、私はしょうがないと思う。
彼らは我々が10代の頃、遊んでばかりいた時に、一生懸命勉強して、
東大に入っているのだ。
その後良い人生を送るのはしょうがないではないかと思う。
もちろん悪すぎる人間には鉄槌が必要ではあるが。
まとめると、頑張らなかった人間はその後幸せになれなくても
それは自分が悪いんだよということだ。
田中角栄の言葉にある。
「結局は努力と流した汗の総和で決まる」
ただもちろん家庭の事情、健康などの面から頑張れなかった人もいる。
そういう人たちを助け、サポートし、本来頑張らなくてはいけない
人間に再起を促すにはどうしたらいいんでしょうね、麻生首相?

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