漕がない奴は今すぐ降りろ

僕は一艘のボートに乗っている。

波は荒れていて、油断すると転覆の可能性もある。

このボートには僕以外に4人いて、みんながオールを持って漕ぐ
必要がある。

僕はこのボートのリーダーだ。

僕はみんなに右だ左だと指示をしながら、自らも懸命に漕ぐ。

そうしないと沈むかもしれないからだ。

みんな必死になって、オールを使い、漕いでいる。

もちろん、上手下手はあるが、そこは僕も心得ている。

その時にふと気付くと、他の者に比べて明らかに、懸命に
漕いでいない者がいる。

僕は一度は力一杯漕ぐように、その者に指示をする。

そしてまた僕は漕ぐ。

漕がないと沈むかもしれないからだ。

少しして先程の者を見ると、やはり漕いでいない。

僕は彼にボートから降りるようにこう言う。

一生懸命漕がない奴は今すぐボートから降りろ。

君がいると、ボートが君の場所から転覆する可能性がある。

また一生懸命漕がない君を見て、他の者が漕がなくなると、
ボートが転覆する可能性がある。

それに君だけが漕がないことで、ボートがおかしな方向に
進んでしまう。

他の者は自分の仕事で手一杯だ。

やる気のない君をサポートする余裕は、誰も持ち合わせて
いない。

僕らは生き抜くために、今ボートをひとつになって漕がないと
いけない。

それが出来ない奴は、今すぐこのボートから降りろ。

目次