進化し続ける、偉大なる「MONSTER」井上尚弥

先日のドネアとの一戦は誠に圧巻だった。

あのレジェンドが、、正直言うと井上の露払い、咬ませ犬にしか見えないくらいの圧勝であった。

今の井上尚弥は本当に強い、誰もがそれを確信を持って言える。

アメリカのボクシング専門誌である「ザ・リング」が、いよいよ井上をPFP「パウンド・フォー・パウンド」の1位に選出した。

PFPとは全階級を超越した、本当に強いのは誰か、というランキングであり、もちろん日本人は初めてだ。

今の井上尚弥は紛う事なき、世界一強いボクシング王者で間違いはなく、誰も異論は唱えないだろう。

井上は試合後にこう言った。

「年内にタイトルマッチが可能になれば4団体統一、それが難しければスーパーバンタムに上げ、更なる高みを目指す」

王者の言葉は重く、また美しい。

ただ、僕はこう思う。

大橋会長は早急にWBO現王者と交渉をし、もし彼が「強い相手とは戦わない王者」であると判断されるのであれば、早急に井上の階級をスーパーバンタムにステップアップするジャッジを下して欲しい。

井上は強い相手を求める王者であり、そこに何の打算もない。

だが、今までの王者の中には地位に恋々とし、組みし易い相手とのカードしか組まない者も多くいた。

僕は井上尚弥の大切な、もしかしたらそんなに残っていないかもしれない、現役の時間を無駄にしてほしくはない。

先日の試合を見る限りは、井上尚弥は現時点で盤石の王者だ、そこに懸念は全くない。

だが、僕が思うのはこのコロナでの2年間、井上尚弥のピークタイムが浪費されたのが非常に残念でならない。

コロナでの興行中止などなければ、この2年間でもっと我々に超ド級のファイトを見せてくれたはずなのだ。

井上尚弥ももうすでに29歳、そんなに残された時間はない、、かもしれない。

ただ、間違いないのは、無為に過ごす時間はないのだ。

何事にも必ず終わりはある、だからこそ人の一生は光り輝く時がある。

我々は、井上尚弥のそれが長く、眩しい光を放ち続けて欲しいと思う反面、それが終わる時が必ず訪れる事も知っている。

だからこそ、井上尚弥にもっと試合の機会を与えて欲しい。

少しでも彼の全盛期のファイトを長く見続けていたい。

昔の拳闘と呼ばれた時代のボクシングは、それこそ2,3か月に一度は世界戦が組まれていた。

みな、生き急いでいた。

井上尚弥の素晴らしい戦いが、1年間に2回ほどしか見れないのは非常にもったいない。

井上尚弥にはもっとボクシングの階段を駆け上がって欲しい。

井上尚弥の大ファンである僕は切にそう願う。

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