麻雀蜃気楼

 大学生の時、週に3回は雀荘に通っていた。

麻雀の好きなところは、モロにその人の人間性が出るところだ。

いつもは綺麗ごとを言っている人間でも、卓上では自分の本当は卑しい性質をさらけ出す、
そんな人間の本質を見るのが大好きだった。

その頃読んで、深く感銘を受けた麻雀漫画が「麻雀蜃気楼」だ。

今でも心に刻んでいる言葉がある。

「人生は楽しく、強く、そして重く生きなければならない」

人生を楽しく生きたいという人は多い。
確かに楽しく生きたい。
でも楽しく生きるとは、どういう風に生きることを言うのか?
人によっては家族仲良くとか、旅行に行ってとか思い付くだろう。
でもそれは経過にはなるが、人生の目的にはならない。

強く生きたい。
艱難辛苦を乗り越えて、常に前を向いて生きていきたい。
大切なことだが、それが誠実さを持って遂行されるのだろうか。

作中、主人公の懇意にしている人物が、荼毘に付される円筒の煙を見ながら主人公は言う。

「僕が死んだ時も、あの人のようにここまで他人の心に重く響くのだろうか」

僕には「重く生きる」の本質はまだ分からない。

でも色んなものを背負って、責任感を持って生き、僕を見て何らかのことに誰かが気付いて
くれればいいかなと思う。

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