12期の決算日の夜に一人思う

本日2018年3月31日は弊社の12期の決算日である。

 

12年前の3月31日に、僕は学卒後に丸々12年勤めた会社を仲間と一緒に退職し、今の会社を設立した。

 

正直、最初は退職したら、中国に半分ぐらい行って一人で気楽に何かやろうと思っていた。

 

でも、当時事業部の長だった僕に付いて来てくれる人達がいて、その人達の事も鑑みて、今の社長に出資を仰ぎ、会社組織とした。

 

僕は、僕自身もそうだが、付いて来てくれた人達を幸せにしたかった。

 

そして、僕の眼前には輝かしい未来が広がっており、僕は何でも出来ると思っていた。

 

 

現実は厳しかった。

 

こんなはずじゃない、もっとやれるはずだと思うほど、行動は空回りし、上手くいかなかった。

 

僕の甘い見通しは現実にぶつかり、うち砕け、厳しい結果ばかりとなり、そうするうちに仲間は一人抜け、二人抜けとしていき、今では誰もいなくなった。

 

やるせなかった。

 

付いて来てくれた人間に良い思いをさせてあげれなかった、、全ては僕のボスとして力量不足だった。

 

その後に入って来てくれた人間も、一度はうちの会社に、そして僕に自分のひと時かもしれないが、自分の人生を委ね、幸せになろうとしてくれたのに、僕は叶えてあげる事が出来なかった。

 

何人の人を不幸にしたのだろうか。

 

僕は自分の情けなさに何度一人で不味い酒を呑んだか、分からない。

 

 

そうこうしているうちに、嫁さんにも愛想をつかされ、家を出て行ってしまった。

 

上手くいかない仕事で焦るうちに、彼女をほったらかしにしてしまった僕、嫁さんには本当に悪い事をしてしまった。

 

彼女に人間としての常識を教えてもらったし、僕に自分の人生で一番良い時期を委ね、そして賭けてくれたのに、それを僕は叶えてあげる事が出来なかった。

 

申し訳ないとしか言いようがない。

 

全ては僕が悪いのだ。

 

 

12年前のあの時、僕の胸は希望ではち切れんばかりだった。

 

明日からいよいよ13年目が始まる。

 

以前勤めた会社よりも、とうとうこっちの人生の方が長くなってしまった。

 

 

今の僕は新しいスタート地点に立っている、そんな心持ちだ。

 

もう一回、出発点に立つ事が出来る、許された僕はあの12年前と同じ気持ちだ。

 

「修業とは出直しの連続なり」姿三四郎の言葉にある。

 

僕は決して歳はとらない。

 

安定なんか求めず、いつだって新しいモノを求めて、刺激を求めて、倒れる最後の瞬間まで戦っていきたいと思う。

 

 

でも、辛い経験を経て、少しは賢くやらないとダメだ。

 

今いる社員は必ず幸せにしなくてはならない。

 

それが去って行った人達への僕なりの恩返しになるように。

 

そしてそのためには、僕がまだまだ成長していかなければならないし、より一層仕事を頑張らないといけない。

 

必ずそうするつもりだ。

 

まずはこの半年、一年を全力投球していかなくてはならない。

 

 

13年目の4月1日をもうすぐ迎えようとしながら、僕は会社で一人そんな事を考えている。

 

頑張んなくちゃな。

 

 

 

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