自分のお金じゃないのに、それをパクッてしまった若者は、まあしょうがない奴だなと思うが。
僕がそれよりも驚いたのは、決済代行業者が彼が入金したという金子を、彼の口座ではなく地方自治体の口座に返金したという点だ。
これはあまり誰も言わないが、結構非常識な処理だと思う。
一説には、彼には些少な税金の滞納があり、それを根拠に決済代行業者に差し押さえを弁護士が連絡しただの、決済代行業者は元々がグレーであるから、面倒を避けるために自治体から問い合わせがあった際に、すぐに返金をした、などと言っている。
たかだか、数万円の税金滞納を根拠に4630万程の大金の差し押さえが出来る。
僕はこの事に非常に恐怖を覚える。
しかも、その事についての判決も何も待たずに、執行が出来るのだ。
税金とは恐ろしいモノだ。
加えて、いかにグレーな業者であろうと、ちょっと脅すくらいで、あっという間に、おそらく業者の手出しであろうが、大金を入金させてしまう、そんな国家権力は正直強権だよな、と思ってしまう僕は間違っているのだろうか?
以前、僕が転職をした際にうっかり税金を1か月ほど滞納してしまった事がある。
その際なども、あっという間に僕の職場に役場から連絡があり、税金の滞納があるので給与の差し押さえをしたい、と経理に電話があった。
もちろん、すぐに会社の上司に指示され、納付をしたが、その時に感じた違和感を今でも覚えている。
これって、貸金業法を超越しているよなってね。
たまに国家権力というものは、そのいつもは隠し持っている刀をギラリと光らせ、僕ら国民を威圧する。
その事を久しぶりに思い出したニュースだった。