弊社のメインサービスの一つである「カンフー宅配便」ですが、そもそもなぜ始めたのかというと、、僕のこれまでやって来た事から説明しないといけないかもしれません。
ちょっとその経緯を書きますね。
僕は29年前に大学を卒業し、福岡のアパレルメーカーに営業職として就職しました。
2年後に大阪支店に転勤になり、僕は一つのブランドの長になりました。
その時、まず直面したのが「作りたい商品を生産するには、会社の既存の工場では生産できない」という問題でした。
僕が作りたい商品と、自社工場、取引工場とのミスマッチでした。
会社の売りは「うちの商品は日本製100%」でした、でも僕は違いました。
当時の為替は円高へと向かっており、僕が作りたい商品はティーンズ向けのアメ村発祥商品、ロープライスで作りたく、そこで既存の生産背景と合致が出来ませんでした。
そのために僕は全く新しい仕入れ先として、海外に活路を見出そうとしました。
まずは韓国に行きました。
韓国には東大門生地市場というビルがあり、そこで生地を選び、ソウル市内の工場で生産委託をするというやり方を何度かやりました。
ただ、なかなか上手くいきませんでした。
今も昔もそうですが、商品を作るには、効率的に生産するための生産数量・生産ロットというモノがあります。
ブランドを立ち上げたばかりの僕は、自分で営業して売れる数量が少なく、売りたい単価、実際の仕入れ単価、利益、在庫のバランスが取れませんでした。
仕入単価を下げるために、発注数量を無理して増やし過ぎて、それが売れずに結果損して叩き売って利益を減らす、なんてことを繰り返し、悪循環になってました。
僕は悩みながら、ある日深夜の東大門を彷徨い、とあるファッションビルに入りました。
確か真冬の寒い日でした。
ダウンジャケットを買おうと思い、1枚取って店主に「いくらか?」と聞いたところ、「うちは卸だから1枚では売らないよ」と言われました。
僕はその時まで、夜の東大門市場のアパレル商品は、卸売がメインだとは知りませんでした。(夜は江南地区で飲み歩いていたので)
その時ふと気づいたのです、「あれ、これを必要な数量だけ仕入れしたら良くない」と。
当時の為替は、10000ウォンがアバウト900円のレート、原価で考えて非常に魅力的でした。
そこから、僕の長い市場仕入れ歴が始まる事になります。
<中国仕入れサービス・カンフー宅配便を始めたきっかけ②に続く>