小川を渡れない人間は、広大な大河を渡ることは出来ない。
小さな仕事がきちんと出来ない者に、大きな仕事は任せられない。
何事も順序としては、まずは小さな事をやり遂げ、それが出来たら次に少し大きな仕事と
いう風にしか進まない。
まずは段差の小さな階段を一段上ることが出来て、次にその上の階段に上ることが出来る。
それを地道に繰り返し、ある日道程を振り返ると、自分の成長に驚くことがある。
決して、階段を二段跳びで上れるわけではない。
そんな者はほとんどいない。
誰しもが通る道だ。
愚直に行うしかない。
人間の成長もそうだ。
人間としての基本が出来ていない者が、急に成人になりはしない。
図体ばかりが大きくても、中身は子供だ。
それは一人前の人間ではない。
基本が出来ていない人間に、応用をさせる指導者はいない。
それは時代が変わろうと不変だ。
まずは与えられた事が些少に感じられても、それに一心不乱に取り組むことだ。
その成果を以てすれば、次は必ずわずかではあるかもしれないが、自己実現欲求を満足
させる業務が巡ってくるはずだ。
やらなければそこで終わりだ。
まずは一跨ぎで渡れる小川を渡ることだ。
その内、必ず大河を渡る日が来る。
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