大学を卒業して就職し、営業マンになり、半年ほど経った頃でした。
会社の営業マンの中で僕は最下位の売上でした。
僕はひどく落ち込み、悩みました。
毎日、日計表として売上の数字が発表され、それを見る度に虚ろな気分になりました。
自分にはこの商売は本当に向いているのか、このままで良いのかと鬱屈としていました。
そんなある日の夕刻、僕が日計表を暗く見ていると、S係長が通りかかりました。
「どうした、そんな暗い顔して?」
「はぁ、僕って営業職は向いていないんですかね?こんなに売上悪いと、、、」
それを聞いたS係長は、大して表情も変えずに仰りました。
「半年ぐらいで何言ってんの」
「いや、でもですね、、、」
「くだらないことに悩んでないでもっと働けよ」
それだけ、仰るとスタスタと去って行かれました。
それを見送る僕は、何だか晴れ晴れした気分でした。
そうだよな、しょうもないこと悩んでも意味ないしなと思いました。
この単純さが僕を常に支えています。
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