天龍源一郎さん、ありがとうございます

 いよいよ、本日2015年11月15日で天龍源一郎が引退する。

プロレスファンではない奴らがプロレスを誹謗中傷する時、僕はいつも
「じゃあ、天龍の試合を観てみろよ」と常に言ってきた。
30代後半から40代中盤までが天龍の全盛期であると僕は思う。
あの頃の天龍の試合を観て、それでプロレスに難癖は、何人たりとも
付けれないと僕は思う。
カラッと激しいプロレス、今でもいくつもの珠玉の名勝負を思い出す。
そして、50代後半からの天龍、手術からの再起をした天龍。
もちろん全盛期には及ぶわけはないが、果たして自分達が腰の手術をし、
その後自分の子供のような世代の若者達と戦えるわけがないという事に
気付いて欲しい。
それはプロレスラーだからこそ為せるのだ。
長い大河絵巻を、そして青春ドラマを見せてもらったと思っている。
僕が人生において幾度となく、つらい局面に直面した時、僕は常に
天龍源一郎の熱きファイト、飽くなき向上心、そして生き様に自分を
勝手に投影し、鼓舞され、そして導かれてきた。
僕の人生の指針といっても言い過ぎではない。
何か僕がカッコ悪い時、いつも頭の中には天龍だったらこういう時
どうするのかな?天龍だったらなんて言うかな?と思った。
カッコをつけなくちゃいけない時、それだったら天龍だったら一番カッコ
良いやり方は何にするかなとも考えた。
正直、僕の現実の周りには天龍ほどカッコ良い人はいない。
それぐらい、僕の天龍への幻想は高かった。
カッコ良く生きたいと天龍を見て思った。
しんどい時ももちろんあるが、プライド持って、無理してやっていく。
男としての生き様を教えられ、そして励まされた。
天龍の「頑張っていれば必ず誰かが見ていてくれる」この言葉に元気
付けられた事が何度もあった。
天龍ももちろん順風満帆ではなかった。
様々な山も谷もあった。
ただ、天龍のその起伏に富んだ人生が、そして必ずそれを乗り越えていく
強い生き方に憧れ、影響を受け、次への糧とした。
気分が落ち込んでいても、天龍のパワーボムで試合が決まれば、それで
全ては晴れ、また明日頑張ろうと思えた。
明日、もう一度だけあの僕にとってプロレス技の中で一番好きな、パワー
ボムが観たい。
それを観て、あの数々の強豪を仕留めたあの技を観て、真っ白になりたい。
その時、僕の天龍源一郎への30年近い思いが結実しそうな気がする。
いよいよ、最後の日。
僕は両国国技館で、天龍源一郎の最後の雄姿を観、そして何を得るか。
もうどうしても観たい試合、大会なんて、僕には今後ないと思う。
僕にとってはプロレス=天龍。
僕はプロレスファンではなく、天龍ファンなのだ。
なので、そういう意味では純粋なプロレス観戦は今日で最後だ。
サンダーストームが鳴り響く時、僕はリングを正視出来るのだろうか。
でも試合が終わり、天龍源一郎がリングに立つ、その姿を僕の心に
焼き付けなくては。
こんなに長い間僕らファンを裏切らないでくれてありがとう、と言いたい。
そして、天龍源一郎に付いてきて良かったと思いたい。
僕の人生は天龍源一郎の一生懸命の戦いの人生に影響を受け、そして
変わっていく事が出来たと思う。
勝手ではあるが、ある意味僕の人生の師匠だ。
さあ、いよいよ両国へ。
最後のレボリューションが始まる。
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