僕のプロレス原体験は、鶴龍コンビ(鶴田、天龍組)と外人ペアのタッグマッチだった。
それを軽快に裁くのがレフェリー・ジョー樋口さんだった。
いや、失礼。
僕が知る、在りし日の姿は既にジョー樋口の真骨頂とも言える、スローカウントだった。
天龍が相手の外人にフォールされる!、そのピンチにジョー樋口はスローカウントでフォ
ロー。
子供心に今のは正直3つ入ったのでは?、と思った。
日本人同士、味方しているのかとも思った。
しかし、ジョー樋口はそんな悪者ではなかった。
鶴田のバックドロップが決まる!、誰もが鶴龍コンビの勝利を確信した瞬間、ジョー樋口は
先ほどと全く変わらないスローカウントで、キャンバスを3つ叩かない。
嗚呼、レフェリー・ジョー樋口よ、彼は孤高の裁判官だ。
己の指針のみで、この場を裁く。
挙句の果てには、外人コンビの誤爆に会い、リング下で苦しみにのた打ち回る。
僕はそんなプロレスが大好きだった。
そんな名バイプレイヤー、レフェリー・ジョー樋口さんの死は大変悲しい。
また昭和の灯が落ちた、そんな印象だ。
御冥福をお祈りする。
天国で、馬場さん&鶴田さん&三沢さんの試合を裁いてください。
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